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2006年7月18日 (火)

患者の気持ち

☆7月18日(火)     

友人と話していて手術の時のことを思い出した。

手術は医療の一環とはいえ、「生身の身体を切られる」と言うことだから、手術前の恐怖はすごいものがあったんですよ。

今までのものの考え方を転換しなければ、とても耐えられない。

手術に向けての気持ちを整理するのも、手術のための大事な準備。

心から、『大丈夫。良くないものをとにかく取りのぞくだけ・・・。それしかないじゃん!』と思えたら、もうこっちのもんでござる。


    *

手術の準備のため、前日から絶食したり、下剤を飲んだり、精神安定剤を処方されたりと、いろいろあったように記憶している。

面白かったのは、私のお世話になった病院は「インフォームドコンセント」が徹底していて、手術に関わる、麻酔医、薬剤師、主治医がそれぞれにベットのところに来て、手術についての話をしてくださったことだ。

Nature2   麻酔医は、「本当に確率としては少ないのですが、まれにショック症状が出てなくなる方がいる・・・」と言うようなことも仰った。

私は心臓が少し変らしく、それが不安要因だとも仰った。そうそう、手術がきっかけで植物人間になることもあるし、死んでしまうことだってあるのである。

・・・ということを、ちゃんとデーターとして伝えてくれる。

主治医は私の検査結果を見て、貧血がひどいので、「出血させられないな。腕の見せ所だな」と爽やかに仰った。

なんだかあの言葉は主治医の自信が伝わってきて、とても嬉しかったです。

主治医にしろ、麻酔医にしろ、手術のリスクの部分を避けずにはっきりと話されたのが印象的だったが、前日には私は、「手術は潔く受けるしか仕方がないこと」と割り切っていて、精神的にはかなり安定していたように思う。

手術の数時間前に、精神安定剤だったか、睡眠導入剤だったかを一錠飲まされた。(もう、忘れた・・・)。人によってはそれで朦朧としてしまい、そのあとのことを全く覚えていない人もいると言うのに、私と来たら不安や恐怖感がなくなっただけで、意識はとっても鮮明だった。

前日麻酔医に、「私はお酒を飲むのですが、薬が聞かないということはありませんか?」
と聞いたら、「問題はありません」と言われたので、よくわからないが、眠くなるならないは個人差があるということだと思う。

そんなわけで私は、時間が来て、移動式の寝台に載せられ手術室に運ばれる光景をはっきり覚えている。

コンタクトレンズを外しているので、ぼんやりした景色だが、そばについている看護士も誰が誰だかよくわかっていた。手術室に入ると、看護士に手術台に移動するように言われ、自分で移動した。

頭の上にはドラマでよく見る手術用のライト。

右肩のところには、昨日ベットまで説明に訪れた麻酔医がスタンバイしている。顔を見てすぐわかった。

看護士が左側に確か、三人。

『主治医はどこかなぁ。傍にいないな』と思っていたら、看護士に何かを話し掛けられた。答えようと思ったら、口が回らなかった。

「あっ、口が回らない」と声を出して自分を笑ったら、ベットの周囲のスタッフに和やかな反応があった。

やさしい雰囲気に安心した。

が、同時に笑ったとき、『息ができない』ことに気がついた。

一瞬恐怖を感じたが、慌てずに、力をいれて呼吸した次の瞬間、意識がなくなった。

麻酔が効くと息もできなくなるんですね。だから麻酔医が頭のところにスタンバっていたんですね。

あのあとすぐに、口の中に人工呼吸の管を入れられたんだと思います。
人工呼吸の管は金属製なので、口の中に挿入するときに歯の悪い人は歯を割ってしまうこともあるのだそうです。

だから手術の前には歯を治して置くように言われるわけですね。

    *

手術を通して、自分の体を全て人にゆだねる経験をしたことは、なんだか別の意味で、自分を開く、ひとつのきっかけにもなったように思う。

自分で自分の体がコントロールできないというのは、とても貴重な体験でした。

手術の翌日、看護学生と看護婦さんにささえられ、障害者用のトイレまでやっとの思いで歩いていき、 看護婦さんに尿管に入っている管を抜いてもらい、初めて人前で用を足した。

赤ちゃんに戻ったようなものですね。

恥ずかしかったのですが、それどころではなかった。それまでの私にとっては絶対にありえないことです。

しかしあの時は介護をされる自分を受け入れるしかなかった。もう、立つのもやっとで、「生きる」という必死のあがきの中でした。

看護婦さんも看護学生もとっても美しく輝いて見えて、ボロボロの私はそんな看護婦さんの心配そうな眼差しをあたたかく、ありがたく感じました。

ああいうとき看護婦さんたちが美しいというのはいいですね。世界が輝いている感じがしましたもの。

そんとき、思いました。なんだかんだ言っても私は動物なわけです。

生き物として、私は皆に大切にされ、生かされて生きている・・・ということ。

おしっこをするということは、あの場合、イコール「命」の営みの実証なわけです。

「なんだ・・・、そうだったのか」と思いました。

私のもうひとつの側面、私は人間と言う、ただの動物でもあるのです。

なんだか、病気をしたことで人として精神活動をしている自分と、ただ単に生き物としての自分と、両方の自分を受け入れることができたような気がする。

それってとっても自然で大切で、素晴らしいことだと思います。

     *   *   *   *   *

今はこうして、体を思いっきり動かして、どこにでもいけることを心からありがたいと思います。

精一杯頑張らないと、せっかくの命に申し訳ないね!

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コメント

ラークさん、こんにちは!
守谷から離れないでいてくださると聞いてホッとしています。

お子さんの病気、本当にお辛かったことと思います。
そういえば、子どもが病気になるよりは、自分でよかったと思ったこともありましたよ。

私ね、病気になって本当に良かったのですよ。

昔はいろいろ気にするタイプだったのですが、今はなにかうっとおしいことがあっても、思い煩うのをやめましたもん。
善処はするけれど、余計なことは考えない。ストレスなんか抱えたら命が脅かされちゃいますからね。

 『気にし~ない』と心の中でつぶやいて、綺麗な小川でザブザブ自分を洗って汚れを振り落とし、さっぱりした気分に換えて(あくまでもイメージですよ)、いつもまっさらな気持ちの自分でいることにしています。

以前より何かずっとお気楽になった気がします(笑)!

投稿: ごっちん | 2006年7月19日 (水) 17時13分

大変な経験を乗り越えると その後の一日一日が違って感じられますね
うちの場合は娘だったのですが(先天性の心臓病でした。)
今でも手術室前に送っていくときの映像が頭から離れないです。
幸い今は処置もうまくいって元気で運動もできますが
その時の気持ちを考えるたび 今の幸せが貴重で尊いものだ・・・って思えるようになりました。

ごっちんさんのお話 聞かせてくださってありがとう


投稿: ラ~ク | 2006年7月19日 (水) 16時59分

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